クリーニングのきりいでは、全ての洗いで制菌加工を追加料金なしで実施しています
この「制菌」という言葉はご存知でしょうか?
制菌加工というのは、複数種類の細菌の増殖を抑制する加工を指します。


「抗菌加工をやっているから安心です」といったように、
抗菌・抗ウイルス・殺菌・除菌…という言葉はよく見かけることと思います。
しかし、ただ「対策をやっている」と言うことと、
「対策をした上で効果が認められている」と言うことは全く違うと思うのです。

クリーニングの抗菌・抗ウイルスの有効性についてお客様へ訴求する以上、
しっかり検証して得られたデータを元に訴求したいという思いがあり
当店のクリーニングを検査機関へ試験に出しました。

結論から申し上げますと、ウイルスへの有効性も確認でき、大変満足な結果を得られました。
以下に、検査結果の内容をご紹介いたします。

菌を寄せ付けない!を実証

まずは当店クリーニングの抗菌効果について検査した結果のご紹介です。
こちらの画像をご覧ください。ハローテストという試験の結果写真です。

ラベルのバクタック-D、バクタック-Lというのは、
それぞれ当店のドライクリーニング・水洗いに使用している抗菌剤です。
シャーレの中央の白い四角が試験布、そこから外の白くぼやっとしたものが培養した黄色ブドウ球菌です。
試験布の周りには、菌が繁殖していないのがお分かりいただけるでしょうか。
試験布に対して4 mm は近づいてこないうえ、試験布に菌がついていたとしても、死滅してしまっている状態です。
このように、当店の洗いは布の周りに菌を寄せ付けない抗菌効果を有していることが実証できました。

高い抗菌活性値を実現

さらに皆様に知っていただきたいのが、当店クリーニングの高い抗菌活性値です。
抗菌活性値というのは、抗菌防臭効果を判断するための数値で、
JIS(日本産業規格)では、この抗菌活性値が2.0以上あれば抗菌防臭効果がある、とされています。
さて、当店のクリーニングではどのような結果になったでしょうか。それが次の画像です。

表の「①クリーニング生地 ノリ抗菌加工」は、ワイシャツ洗いの加工です。
こちらの抗菌活性値が、基準2.0を大幅に上回る5.8という数値でした!

さらに、「②クリーニング生地 ソフター抗菌加工」
こちらはいわゆる一般のポロシャツ、綿のズボン等といった商品の水洗いで使用する加工ですが、
こちらも5.8という高い数値です。

「③クリーニング生地 ホットマシン抗菌加工」は、通常のドライクリーニングの加工にあたります。
こちらも5.9という高い値。

「④クリーニング生地 コールドマシン抗菌加工」は、当店でご提供している「すっきり加工」が含まれます。
こちらの抗菌活性値も5.8という結果でした。
すべての洗いで基準値を大きく上回る5.8以上の高い抗菌効果を示しました。

抗菌活性値、ただ高ければ良いわけではない⁉︎ 苦労の5台キープ

この抗菌活性値、数値が高ければ高いほど有効ではあるのですが、
6以上になると、肌の弱い人は肌荒れを起こしてしまう可能性がでてくるというリスクがあるのです。
なので、6以上にならないよう、限りなく6に近づける努力を続けてきました。

クリーニング店はさまざまな素材を洗います。
綿は植物性の繊維ですし、ウール・シルクは動物性の繊維です。
ポリエステルなどの化繊もありますね。
これらすべての素材で抗菌活性値を限りなく6に近づける、というのは
とても難しいことでしたが、毎日の仕事の中で突き詰めてきたことが
今回の抗菌活性値5.8以上という結果で現れたことに非常に満足しています。

気になる抗ウイルス性検査の結果は?

ここまでは抗菌に関する検査のお話でしたが、
このコロナ禍、抗ウイルス性については多くの方が気になるところだと思います。

抗ウイルス活性値の検査を依頼した結果が次の画像です。

「生地 バクタックL-ホワイト」というのは、
冒頭でもご紹介した、水洗いに使用する抗菌・抗ウイルス剤です。
抗ウイルス活性値2.0以上で「効果あり」、3.0以上で「十分な効果あり」とされている中、
抗ウイルス活性値4.3という結果を得られました。

私たちが使用するバクタックL-ホワイトは、独立行政法人 製品評価技術基盤機構で
新型コロナウイルスに有効と検証された成分を配合しています。
また、この検査と同時に行われる「宿主細胞検証試験※」でも「成立」という判定となり、
副作用もなく、高い抗ウイルス活性値を有する、という
私たちにとって非常に価値のある結果となりました。

※宿主細胞検証試験って?

ウイルスは宿主の細胞内でなければ増殖しません。
ということは、抗ウイルス性が高くても宿主の細胞に悪影響があっては製品として意味がなくなってしまいます。
そこで、宿主細胞に対しての細胞毒性確認試験とウイルスへの感受性確認試験を本試験とは別に行い、
試験の成立を判定するのです。

お客様はもちろん、スタッフにも安心安全を

冒頭でも述べましたが、
「抗菌加工やっているから安心です」と言ったとき、
例えばバケツの水1杯に対して耳かき1杯程度の抗菌剤なのか、大さじ1杯なのか、では
全く濃度が違いますし、有効性も異なるはずです。
ただ“対策をしている”というだけではなく、
“対策をした上で結果を開示する”ことがお客様の信用につながる
と考えています。

肌荒れなどの副作用を起こさず、高い抗菌性・抗ウイルス性を実現するのは非常に難しいことでした。
今回の結果をご覧いただき、当店のクリーニングのコロナ対策について安心してご利用いただければうれしく思います。

これまで、コロナ対策について安心してご利用いただくというところには非常に神経を使ってきました。
それはお客様同様にスタッフを守るという意識もあってのことで、
会社全体が、お客様に対して喜んでいただく、スタッフに対して安心安全に仕事に取り組んでもらう、
ということを一番大切にしてきました

ですので今回のような試験結果が出たことをとても嬉しく、
今まで頑張ってきてよかった、消費者の方に是非お伝えしたいという思いで、今回の記事になりました。

今後も、衛生環境対策については力を入れてまいります。
皆さんには安心し、そして期待して頂きたいと思います。

挑戦を続けます。

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