シルクに似た手触り・光沢で人気の「レーヨン」。
しかし、誤った知識を持っていると、
家庭の洗濯で失敗してしまうことも多い繊細な素材です。

今回の豆知識はレーヨン素材の注意点についてお伝えします。

レーヨン、実は〇〇製!

レーヨンは高級感・光沢感・ドレープ感が魅力の素材ですが、
主原料は何かご存知ですか?

なんとなくポリエステルといった石油由来の合成繊維と仲間のような
イメージを持たれている
方も多いと思いますが、
レーヨンは木材パルプを薬品で溶かし、加工してできている素材です。
つまり、レーヨンは植物が原料なのです。

植物由来繊維の洗濯はむずかしい!

レーヨンが植物製というのは忘れられがちだと思います。
この素材は洗濯をすると、綿と同様に水を吸って非常に重くなります。
全自動洗濯機でガシガシ洗ってしまうと縮み・脱色に繋がってしまいます。

ツルツル・サラサラと滑らかだったレーヨンの衣類を洗濯機にかけ、
取り出してみたら固く縮んでゴワゴワになってしまった…
という経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

家庭でレーヨンを洗うときは?

ご家庭でレーヨンを洗うときは、通常の洗剤ではなく、
ウールマーク系の洗剤、おしゃれ着用洗剤を使用されるのが良いと思います。
洗う際は手洗いで短時間で済ませ、
脱水の際は、絞りすぎると形が崩れますので軽めに、
干す時は平干しにするのがおすすめです。
ハンガーにかけると重みで形が崩れてしまうことがあります。

縮んでしまったレーヨン、捨てる前にクリーニングへ!

キュプラという素材もご存知の方が多いと思います。
こちらもレーヨンと同じく木材パルプからできている素材で、
銅アンモニウム塩という薬剤で木材パルプを溶かして作った再生繊維です。

キュプラとレーヨンは非常に似た繊維で、また非常にデリケートです。
どちらも洗濯機の全自動通常コースで洗濯するのは、
極めて厳しい
と思います。

乾燥も、綿と同じようなものですから
結構時間がかかるというのを忘れない方がよいでしょう。

もし縮んだ場合、一般的にクリーニング屋さんにお預けして頂くと
元のサイズに戻せると思います。

その場合はご相談いただければ捨てることなく着ていただけると思います。

レーヨン

●レーヨンは木材パルプからできている再生繊維。

●ご家庭洗濯ではおしゃれ着用の洗剤を使い、必ず手洗いで。水を吸うと重くなるため、脱水後は平干しにする。
洗濯機の自動洗濯では縮み・脱色につながるのでNG

●もし縮んだらクリーニング店へ。

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