冬物から夏物への衣替えのとき、
しまってあった夏物衣類の黄ばみがひどくなっていた!
ということはありませんか?
今回は番外編として、
夏物衣類をしまう前に注意しておきたいポイントをご紹介していきます。
衣替えの前にぜひチェックしてくださいね!
洗っても落ちない!黄色いシミ
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夏物をおしまいになる際、事前にご家庭でもお洗濯されると思いますが、
襟・ワキ・袖にはとても注意していただきたいと思います。
襟につく黒い汚れは、ご家庭の洗濯機で洗うと、
洗い上がりに黄色いシミのようなものが残留します。
あれは酸化した汚れなのですが、
洗剤で洗うだけではまず落ちません。
では落とすにはどうするのか、というと、
以前この豆知識で簡単にご説明したように、
漂白しかないのです。
漂白はテクニックが必要
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しかしながら漂白剤も色々あります。
塩素系、酸素系、といった漂白剤はドラッグストアでよく売られているものですが
使い方は非常に難しいです。
塩素系の漂白では、塩素の濃度が濃くなると
黄ばみが落ちるどころか白い物で全体が黄色くなってしまうのです。
これを漂白焼けと言うのですが、
漂白焼けを戻すには還元漂白しかありません。
しかしこれはご家庭ではなかなかできないですね。
強いていえば、ワイドハイターをつけて洗剤と一緒に洗う、
という程度になるのですがなかなか難しいです。
したがって、襟やワキの部分が黄色くなっているという場合、
洗うだけではほとんど落ちないと思うので
プロのクリーニングにお任せしていただくしか方法はないのではないかと思います。
家庭で黄色いシミを防ぐには?
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この黄色いシミというのは経過シミ、つまり
時間とともにそのようなシミとして浮き上がってきます。
簡単に言えば、
時間が経過する前に洗ってしまえば黄色くならないわけです。
ですから夏物は着用後すぐ洗うというのができていれば黄色いシミにはなりません。
シミになってしまったらもう漂白しかありません。
柄物に塩素系の漂白は使えない、というのは多くの方がご存知だと思います。
塩素系が使えないとなると酸素系しかないのですが、
酸素系漂白はどれぐらいの濃さで・どれくらいの時間、
どれくらいの温度の水で漬け込むのか、といったことがすべて関係するため、
黄色いシミができてしまった段階ですと
ご家庭ではどうにもならないと思っていただいた方がよいでしょう。
すぐに洗えなかった夏物はクリーニングが安心
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軽く黄色いシミが残ったまま保管し、次のシーズンに出すと、
より濃く・範囲の広がった黄色いシミになってしまいます
久々に出した夏服が「えっ」と思うぐらいの状態になってしまった、
という経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。
我々も夏物をクリーニングする際はアルカリpHは上げまして、
繊維の奥の隠れた汚れを取るように、
通常の洗いとは若干変えて洗わせていただいています。
ですから、お気に入りの夏物を来シーズンも着用したいと思われるのなら
保管の前に、プロのクリーニングにお任せいただくのが安心です。
着用後すぐの洗濯であれば
家庭洗いでも保管前最終洗いとして大丈夫じゃないかなと思いますが、
来シーズン「えっ」と思わない状態で着用していただくには、
やはりクリーニングにお出しすることをお勧めしたいと思います。
夏物の黄ばみ対策のポイント
●夏物衣類の襟・ワキ・袖は要注意。
洗濯後に残る黄色いシミは酸化した汚れで、漂白しないと落とせない。
●塩素系漂白は漂白焼けのリスクがあったり、
酸素系漂白剤は濃度・温度・時間が関係するため家庭で完璧に漂白を行うのは難しい。
●黄色いシミは時間経過で浮き上がる経過シミ。
着用後すぐに洗えば防げるが、すぐに洗えなかった場合は
保管前にクリーニングに出すのがおすすめ。