前回の対談第4回はこちら

株式会社サンエルの代表取締役社長 辻橋 英延氏 を迎えて
始まった新企画、社長対談。

成功したことへの未練がなく、次へ行けるのって、なんで?
なんでこの事業をやろうと思ったの?
楽しいって、なんだと思います?
過去の経験と思いをたどりながら、互いの今を紐解く対談です。

最終回となる今回、
リスクをどれくらいとれる?という話をきっかけに、
桐井社長のサービス論で盛り上がります。

嫌われたくないっていうのは、好かれることもない

桐井
辻橋社長って、極端な話ですけど、
成功が80%っていったら、そっち取るやろうけど、
60%、70%の成功の自信がおありになって、
30、40%のリスクはあるとした段階で、
リスクを10、20まで減らして動くほうですか。
それとも半分半分じゃなくて、40・60で、60がいける、と思ったら、
40のリスクは捨てていきますか。どっちです?

辻橋
私は、60ではいけないタイプですね。

桐井
いけないタイプか。

辻橋
リスクを減らすほうにいきますね。

桐井
減らした上で動く。

辻橋
例えばキッズラボだと、成功の確率3~40パー。
もっと低いかなと思ってたんですけど、
私が事業規模で、この失敗やったらいけるっていう失敗は
できるんですけど、社長の言われるリスクの話だと、
もっと違うレベルだなと思っていて、多分60パーではいけないタイプです。

桐井
僕は、リスクは全く恐れないね。

辻橋
そこが私と桐井さんの違うところの一つかなと思っていて。

桐井
僕がおかしいんかもしれんけど。

辻橋
普通は、見えてない人はいけるんですよ。

桐井
それはもっと簡単な言い方をすると、外資系と日系の違いやと思いますね。

辻橋
といいますと。

桐井
航空会社にしろ、ホテルにしろ、外資系、
いわゆるホテルやったらペニンシュラ、オリエンタルで、
飛行機会社やったらシンガポール航空、タイ航空。
これは日航やらANAと比べて全然違うところがあると思ってて、
ホテルも全然違うと思ってて。
外資系は、嫌われる客がおってもいいから、
絶対リピーターになってくれるようにとサービスするのが、外資系やと思ってる
んです。
嫌いな人はいいんだよ、来なくて、っていう

辻橋
信者ですね。

桐井
こういう取り組みを外資系ってしますよね。

辻橋
しますね。

桐井
日系は、嫌われる人を1人でも少なくしたいっていうのが基本理念ですよね。
そうすると、
嫌われたくないっていうのは、好かれることもないんですよ。
面白いですよね。最近すごい面白い。
特に旅館、面白い。
旅館の予約サイト見てると、
入館時にコーヒーサービスを1杯無料でします、
おいでくださったときに、浴衣は好みで選んでいただけます、
いろいろサービスの特典が書いてある。
それは書いたら、それはサービスではなくなって、宿泊料金に入っちゃう

辻橋
プラスアルファのサービスではないわけですね。

桐井
それはやって当たり前の料金、サービスであって、料金の中に含まれる。
僕は、感動するっていうのは、
「えっ!?」っておどろくことをしてくれよ、みたいなのがあって、
行ってから、「そこまでしてくれるの⁉︎」って、これがリピーターなる。
だからリピーターを取りにいくのか、
リピーターじゃなくてもいいから、いっとき来てもらうために
いろんな方法をとるのか、この違いで、
僕はどっちかというと、来て驚いてほしいっていうほうなんです。

辻橋
それは面白い。

桐井
これ面白いでしょ。

辻橋
面白いです。

桐井
その辺の、老舗のうどん屋さんが大好きなんですけど、
600円から700円のうどん屋さんに行って、
すごいサービスを提供してもらえるなんて、
思ってもいないじゃないですか。
ただ鳥羽国際ホテルとか、名古屋のヒルトンぐらいって、
これぐらいのサービスはしてくれるやろうなって思って行って、
それ以上のサービスを提供してもらえれば、コスパとしては上々ですよね。
僕はその辺のうどん屋さんで、おばちゃんが、すごく愛想が良くて、
「これもおまけな」ってくれると、めっちゃ喜ぶんよね。
絶対、またこのうどん屋来るぞ、みたいな。
これ、どっちが満足度あるかっていうたら、
僕、そのうどん屋さんのほうが満足度ある。
そんなクリーニング屋になりたい。

だからSさんにも言うてんけど、
「あのお店は子ども連れさんが多いから、あめぐらい、
子どもさんにあげますっていうことはうたわずに、
どうぞってあげればどうや」って。
子どもさんは、ここへ来てよかったよって喜んでくれるやんか、
子どもが喜んで怒る親なんていないわけやから。
甘いもん食べさして、駄目ですって言うお客さんは仕方がないけども、
基本的には喜ぶよなみたいな。
こういうことをやってかんと駄目なんじゃないのみたいな。

辻橋
社長のサービス論から、
私が聞きたかったことがどんどん、質問の前に出てくるっていう 笑
経営していて、社長に
この機会にお聞きしたいこといっぱいあったんですけど。

桐井
でも辻橋さんと僕は違うと思いますよ。

辻橋
だいぶ違う。

桐井
僕はプルマーケットで、社長が取り組んでるのは
プッシュマーケットじゃないですか。
そうすると、サービスの内容っていうのは全然違いますから。

辻橋
おっしゃるとおりで、クオリティーを高めていくプルと、
プッシュは、新しいもの、価値をっていうところと。

プロフェッショナルって何だと思います?

桐井
最後に一つ聞いてほしいことがある。
僕も社長に聞きたい、僕から聞いていいですか。

辻橋
お願いします。

桐井
こういうIT業界におって、社長、IT業界の中の
プロフェッショナルじゃないですか。
プロフェッショナルとは、あなたにとって、
どういうことをプロフェッショナルっていうんですかっていう。
あなたにとってプロフェッショナルとは何ですか、僕、これ聞きたい。

辻橋
私にとってのプロフェッショナルは、私は価値だと思ってるんですよ。
そのジャンルにおいて、必ずその人に対して価値を提供できることが、
私はプロフェッショナルだと思うんですよ。
桐井社長が言われた、
このぐらいの金額であれば、これぐらい返してくれるよねっていうのは、
私、そこはまだプロフェッショナルではないと思うんです。
この金額に対して、それ以上の付加価値、
ここはわれわれの求める
サービスに創造力をっていう部分なんです。
最低限を守るのは、それは仕事人として当たり前なんですけど、
それ以上の価値をきちんと出せる、
そういうふうにして取り組めているっていうのを
プロフェッショナルだと、私は思ってます。では社長、私も聞きたいです。

桐井
僕のプロフェッショナルとは何ですかって聞かれたら、
答えることは一つで。
自分の思い描いた仕事を完璧に、思いどおりにできることです。
それがプロ。
だから僕は、プロの領域には、まだいっていないって言うんですよ。
染みなんか抜くのでも、漂白するのでも、
ある意味やってみないと分からんなっていうのは、中には結構多いので。
それが、こうやったらこういう状態で上がるよなっていうのを完璧に分かって、
初めてプロフェッショナル。だから僕はセミプロやねん。

辻橋
社長でセミプロか。

桐井
セミプロ。セミプロやからいいの。

辻橋
すごい。

桐井
プロになりたいと思って頑張れるの。

辻橋
今、がつんと殴られた感じしました。いい言葉いただきました。

桐井
自分に戒めてることは、おごり高ぶっては駄目。
まだ僕は小僧やっていうのが、僕の正直な。

辻橋
自信ですね。私がそれを言い切れるほど、
まだ自信がなかったのかもしれないなっていうの、
社長の言葉を聞いた後に思いました。

桐井
辻橋社長。経営者もそうなんですけど、
それぞれみんな一番大事なことは、
今の自分を正しく、
自分の中で他人として冷静に自分を見る目がないと駄目やと思いますね。
これ、ちょっと難しいかな。
僕は常に自分のとは別に、違う自分がいて、違う自分が僕を見てるんですよ。
それはあかんやろ、よくやった、もうちょっとやなって、
違う自分が、分身が言うてるんですよ。
これが僕の30センチ定規なんですよ。最後はここへまとめたんですけど。

辻橋
社長、まとめとしても素晴らしいです。
私その定規、まだぶれます。
今の社長のお話聞いて、でも本当お話聞けてよかったです。
あらためて、桐井さんとの話もそうですし、
自分自身の話もそうなんですけど、この出会いに本当に感謝してます。

桐井
これを見ていただいて、
私の子どももキッズラボ入れてみようかなって思われる
お母さん、お父さんが1人でもみえたら、すごいうれしいな。
僕、重要な教室やと思いますよ。価値のある教室やと思いますよ。

辻橋
ありがとうございます。

桐井
子どもが正しく自信を持って生きられる教室やと、
僕、思うんですよね。
ぜひクリーニングのきりいだけじゃなくて、
お子さんをキッズラボ入れてあげてほしいなと。

あれやったらどうですか?結婚式場でも、
ブライダルフェアとか、案内会とかあるじゃないっすか。
お菓子出してあげて、子どもに今日は遊びの日って、見学会みたいな。
一回遊びに来ませんか、とか。堅苦しくなくて、門戸を広げて。

辻橋
確かに、今、無料体験会っていって、
結構かっちりと1対1で来ていただいてますけど、
無料開放日、遊びにおいで! みたいな感じの、もっとラフなの…
ドローンもそうだけど。
一般向けのドローンの体験はやりたいよねって、今、考えてて。

桐井
やることいっぱいあるじゃないっすか。

辻橋
あります。本当にやりたいことが多いです。

桐井
僕、あのケーキ食べたいんだけど 笑

辻橋
そろそろ 笑

<おわります。次回の対談企画をお楽しみに!>

ケーキについては対談第3回の最後に紹介しています♪

関連記事