梅雨に入ると気になるのがカビ対策ではないでしょうか。
カビは湿気だけ気にしておけば大丈夫、というわけではありません。
今回はカビが発生する原因や基本対策、見落としがちなポイントをお伝えします。
汚れと湿気、2点をおさえる
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カビはいろいろな条件で発生しますが、
一番大きなカビの原因は、汚れに対して繁殖するということ、
いわゆるタンパクがカビを発生させる可能性が高いです。
なので衣類をしまうときは事前に洗う、
もしくはクリーニングに出していただくことが
一番顕著な対策となります。
また、最近の住宅は
密閉性が上がって、湿気が逃げづらくなっています。
さらにマンションなどは密閉性が高い上、
鉄筋コンクリートになると余計に湿気が部屋の中に残り、
カビの発生率が高くなります。
ですからクローゼットにはこまめに風を入れるようにする
という事が一番の予防策だと考えてください。
クローゼットにありませんか?湿気をためこむ“あるモノ”
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「クローゼットの換気はしているから大丈夫」
という方も見逃しがちなのが、
クリーニングに出した後、衣類に運搬用のビニールをかけたまま
クローゼットにしまってしまう、という点です。
運搬用のビニール袋には、可塑剤、いわゆる柔軟剤が入っています。
これが袋の中で湿気を呼んで、カビがさらに生えやすくなってしまいます。
昼間に室温が上がった住宅、誰かが帰宅された後
即エアコンなどを使用しますと、
急激な温度差によって結露状態になり、
その結露が湿気やカビを発生させるということにも繋がります。
ですので、クリーニングからお持ちになった商品は
運搬用のビニール袋を外してからしまっていただくのが
大切なポイントになります。
ゴルフ好きは要注意!?夏場の汗汚れは即洗濯へ
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ゴルフをされている方はよくお分かりと思うのですが、
暑い夏、ラウンドが終わってお風呂に入って
汗だらけになったポロシャツを、
ゴルフ場に備え付けてあるビニール袋に入れて持ち帰る。
しかし、そのポロシャツやズボンを車の中に置き忘れてしまった。
ビニール袋はちゃんとしばってあった…
この状況で、車内の高温状態の中放置しておくと、
ものの1日、2日であっという間に黒いカビが発生します。
この黒カビは、なかなか除去するのが難しいのです。
いわゆる漂白、カビ取りの専用の薬剤で
除去しなければならなくなります。
染色がその漂白剤等に耐えられるものであれば
容易に除去はできるのですが、
漂白が難しい場合かなり困難な状況になります。
夏場に汚れた衣類は即洗っていただくことをお勧めします。
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寝具においても汗汚れに注意が必要です。
就寝中は寝汗をかきます。
布団を使用しないとなった時に、この寝汗を処理せず、洗わずに
畳んでしまっておくとどうなるかというと、
汗に対して黒カビが生えてしまう可能性がかなり高くなります。
こちらも除去が困難になってきますので、
布団等も、暑い時期は定期的に洗っていただく、
もしくは干して乾かしていただく、
という工夫が必要でしょう。
プラスチックケースで保存してはいけない衣類
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着物を着られる方はあまり多くないとは思いますが、
着物は必ず箪笥系のクローゼットにしまっていただきたいと思います。
プラスチック系のケースはおすすめしません。
プラスチックケースの中は湿気がこもりやすく、
カビの大きな原因となるためです。
特に着物の裏地はシルクで、カビの出やすい素材です。
留袖などは裏地が黄色くなってくるのですが、
あれはほとんどカビです。この場合、
洗い張りに出して頂き、裏地を漂白するしか方法がありません。
ですので、着物は虫干しと言って、日陰に出して風を通すケアをしていただくと
保管の仕方として結果的に変わってくるのではないかと思います。
カビ対策においては、保管というのも大きな要素である、
ということを理解していただきたいと思います。
その上で、高価なものは日頃のこまめなケアがとても大事です。
ちゃんと洗ってしまったから大丈夫、ということではないと
認識していただきたいなと思います。
衣類のカビ対策チェックポイント
●日本の気候や密閉生の高い今の住宅事情を踏まえると、こまめなケアが必要。
●クローゼットの換気はもちろん、保管の際に気をつけるのが、汚れをしっかり落としておくこと。
また、クリーニングに出したものをしまうときは、運搬用のビニール服を取り外すこと。
●夏、汗で汚れた衣類は、条件が揃えばすぐ黒カビが生えてしまう。すぐに洗うことを心がけて。
●布団も同様に暑い時期は寝汗から黒カビが起きやすいので、こまめに洗う、もしくはこまめに干して乾かしましょう。
●「保管」はカビ対策の大きな要素。着物の保管にはプラスチックケースではなく、箪笥系のクローゼットを使用し、かつ虫干しを行いましょう。